OJTとは?(5)
これまでの記事とは全然毛色が違います…。
先日、会社の業務の一環で、OJTについての研修を受けて来ました。その内容が、これまで紹介させてもらった内容と、全然方向が違うものだったので、とても興味深く、ためになりました。今回、番外編として、その内容からいくつかを紹介したいと思います。
これまでに紹介した内容は、「ゴールを決める」「計画を立てる」「達成度をチェックする」といった、「具体的なやること」でした。
今回受けた研修はそういったものではなく、「OJTを円滑に、効果的に進めるための心構え、必要なスキル」といったものでした。
○OJTリーダに求められる役割
・相談に乗ること
・仕事を教えること
・モデルとなること
・…
「モデルとなること」には心を撃たれました。自らが手本になり、背中でも仕事を教える、ということですね。いくら、完璧な計画を立てて、必要なことを教えていても、その人が信頼できないような行動をしているようでは、その人から学ぶことなんてできないでしょうしね…。
「期限を守れ」なんて言っている人が、勤務表の提出を催促されているとか、「セルフチェックしろ」と言っている人が、誤字だらけのメールを出しているとか…また、お客様や同僚の悪口を言っていたり。こういう人は、OJTリーダはふさわしくないですね。自らも身につまされるようでした。
○相手との信頼関係を作る:傾聴
これもよく効く言葉ですが、その意味をもう一度考えることができました。
・話に興味を持つ
・話に反応する
・途中で口をはさまない
・決して、主導権を握らない(とにかく、相手に話させること!)
じっくり聴く、なんて単純な話ではなく、情報や感情を引き出し、信頼関係を構築することが重要なのだと、改めて学びました。
○承認する・ほめる
相手が意欲的に、仕事や能力向上に取り組めるようにするための、「心理的報酬」だそうです。相手の良い行動をほめて、その行動を強化する、もっと上を目指させる、諦めさせない(挫折させず、最後までやり遂げる)、といった効果があるとのことです。
これはなかなか自然にはできないですね…。ほめるタイミングを見極め、使っていきましょう。
○注意する・叱る
好ましくない言動をやめさせる、変えさせる。即効性はあるけど、反発を受ける可能性があり、また周辺の好ましい行動が抑制させることもあるとのことです。
注意するのは、あくまで「好ましくない行動」のみです。抽象的なもの(しっかりしろ)とか、人間性(お前はダメなやつだ)とは絶対NGです。「この行動は、こういう理由でよくない、だから直してほしい」というスタンスですね。
以上、内容をかいつまんでの紹介でした。計画も重要ですが、こういった心構え、傾聴のスキルなども同じくらい重要です。OJTを成功させるには、この両方が重要だと感じた、今回の研修でした。
手持ちの参考書では、これを一番参考にしています。