メモ
えらいシンプルなタイトルですが…
今度新入社員に向けて、作業の進め方・段取りなどのお題で、講習を行うことになりました。その中で、「メモの取り方」を話すことにしました。
そろそろ、現場に新入社員が配属されていると思います。新入社員、メモの取り方に苦戦していないでしょうか?ぜひ、本記事を役立てて頂ければと思います。
・なぜメモを取るか?
一人では仕事はできません。必ず、たくさんの関係者がいるはずです。
例えば、上司から作業の依頼があったり。同僚と、飲み会の幹事の相談をしたり。お客様と打ち合わせの約束をしたり。
関係者とあなたは、一対一で約束をします。これをやってくださいとか、いつまでに連絡くださいとか。そして、あなたとした約束は、守られるものと思っています。
こういった、関係者との情報伝達・情報交換において、
・約束したことを忘れてしまうこと。
・約束した内容を間違ってしまうこと。
は絶対してはいけないのです。約束は守りましょう、すごく基本的なことですね。
ですが、約束はしばしば破られてしまいます。たくさんの関係者と約束をする中で、忘れてしまったり間違って解釈してしまうことがあります。
約束したことは、終わるまでしっかり管理されないといけません。そこで、メモが登場するわけです。
・メモ取らなくても大丈夫?
わりと記憶力いいから、とか、理解したから大丈夫、とか思っている人もいるかもしれませんが、早めに改めた方がよいです。忙しくなればなるほど、約束の数は増えます。週末挟んでの月曜日、約束したこと、やりかけていた作業、全て覚えていられるでしょうか?
約束したことを忘れると、ものすごく怒られます。同じことを何度も言わせるな!って。だって、やることが多すぎるから…は通用しませんよ。
記憶は、自分が思っている以上にアテになりません。約束はきっちり守る、同じことは何度も聞かない、ということができるようになるため、しっかりメモを取っておきましょう。
・メモとして取るべきこと
新入社員がメモとして記載すべきこと、2つ紹介します。どちらも基本的です。使いこなせるようになりましょう。
(1)やるべきことの記載
何を、いつまでにやるべきかを記載したものです。
作業依頼時:
いつまでに(期限)
何をすべきか(内容)
例:
□6/9 Aさんから依頼
○○をBさんに渡す 期限:6/10朝
□6/10 Cさんから依頼
△△処理のテストに使用する、データの入力を行う
期限:6/17帰宅までに
依頼・約束を受けるたびに、「内容+期限」をメモします。
まず最初はノートなんかにメモすると思いますが、そこから手帳やスケジュール帳に転記します。これを「作業リスト」とか「To-Doリスト」とか呼びます。これを作成することにより、「やること」のみが抽出でき、ノートの隅で、埋もれて忘れられてしまうこともなくなります。
作成した作業リストは、毎日朝夕など定期的に見返します。これを「棚卸し」と呼びます。未着手のもの、期限が近づいているものがないかを、常に把握するのです。
そして、作業が終わったら、
■6/9 Aさんから依頼
○○をBさんに渡す 期限:6/10朝
とわかりやすく消し込んでやりましょう。こうすることで、残っているものが明確になります。
このようにして、約束したこと、依頼されたことを忘れることを防ぎます。
(2)作業手順の再現
もう一つの重要な役割が、作業手順の再現です。作業手順を教えてもらった時は理解したつもりでも、翌日になると忘れたりしていることがあります。(週末を跨いだときのこと、想像してみてください。)一度教わったことを、何度も説明させることがないようにしましょう。
作業説明時:
何の説明なのか(目的)
どうやって実施するか(手順)
その他、作業に使用するファイルがどこにあるのか、マシン・システムへのログイン方法、etc…
⇒やり方を一人で再現できることが重要です!
例:
<目的>○○機能テストデータの作成
<手順>
・デスクトップ上の「システム起動」の アイコンをクリックする
・ユーザ名:~~~、パスワード:~~~ でログインする
・メニューから、○○>△△>×× を起動する
・編集ボタンを押し、連絡先を入力。 入力したら更新ボタンを押す
・入力データは 「D:\Aシステム\データ入力.xlsx」を参照
「アイコンをクリックする」とか「メニューから~」の部分が、結構見落としてしまいがちですが、とっても重要です。メインのやること(連絡先を入力すること)は覚えているけど、そこにたどり着けないことが結構あるからです。アイコンは、文字だけでなく絵を描いてもいいと思います。「画面左上にある[エンピツマーク]のアイコンを~」とか。文字や体裁にこだわる必要はありません。作業を再現できるよう、わかりやすくすることを重視してください。
教わったことを忘れることも多いです。そんな時、少しでもメモを取ってあると、思い出すきっかけになることも多いです。まずはメモを取り、後で手順を再構成しましょう。
また、教えてもらった時なら、再確認してもよいと思います。その場でやり方をしっかり理解しましょう。
以上2点が、新入社員のメモの取り方で重要と考えます。
実際の作業を通じ、身に着けていってください!
※こちらもぜひご覧ください。
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