みんなのプロジェクトマネジメント

メンバーが、リーダーが、マネージャーが、プロジェクトマネジメントを使いこなす。

生産性

「スケジュールの作成方法」にて、スケジュールの作成に、生産性を用いることを紹介しました。
生産性とは、「単位時間当たりにできる作業量」のことです。

…簡単にこう言ってしまっていますが、自分のやっている作業について、
生産性がどれくらいか、把握しているでしょうか?
そもそも、プロジェクトは新規性があるものであり、
メンバの経験や求められる品質なども、プロジェクトごとに差異があります。
ですので、一律、これでいい、という値は存在しないことになります。
とは言え、何も計画無しで進めるわけにも行かないので、
類似プロジェクトの結果を参考にしたり、プロジェクトの特性から補正したりして、
目標値を定めていることが多いです。

でも、参考にするものが無い場合は、どうしたら良いのでしょうか?
その場合はズバリ、「測定してみる」のが良いです。
実測値ですから、信ぴょう性もかなり高いです。

例えば…10ページの設計書を元にコーディングを行ったら、
5時間かけて、300ラインのコードが作成した、という値を測定しておきます。
この場合は、300÷5=60(ライン/時)という生産性が得られます。
さらに、10÷5=2(ページ/時)という生産性も得られます。

この値を持っておくと、次に30ページの設計書をもらったとき、
およそ900ラインのコードができ、およそ15時間かかる、ということが推測できます。

これ以外にも、テスト100項目消化するのに10時間かかった、など、
成果と時間をセットにして測定することで、生産性は簡単に求めることができます。

難易度や状況につき、ばらつきはつきものですが、
複数回、継続して収集していくと、精度の高いものができてきます。

さらに…まだ経験の浅い後輩に作業を振るときは、
持っている生産性に0.8かけて算出する、などにも使えます。

目標のない状態で作業すると、時間が増大しがちです。
とにかく、まずは基準となる値を持つことが、非常に重要です。

生産性は、プロジェクトという大きなくくりでなくても、
もっと身近な、日々の作業で使えるものです。
ぜひ意識して、測定し、活用して欲しいと思います。