マクレランドの欲求理論
動機づけ理論からもう一つ、「マクレランドの欲求理論」を紹介します。
これは、作業者が欲する欲求(動機)には、以下の3つがあるという理論です。
・達成欲求…作業を効率よく達成したい、問題を解決したい、複雑なタスクをやり遂げたい
・親和欲求…暖かで友好的な対人関係を確立、維持したい
・権威欲求…自分でコントロールしたい、他人から尊敬されたい
各作業者に、このような欲求があると理解し、この欲求を満たすような作業を当てはめることが、人的資源マネジメントでの活用方法となります。
具体的には…
・達成欲求
→適度な難易度の作業を与える。
結果に対してフィードバックを行い、進め方をさらに工夫してもらい、さらに高い難易度の作業を実施させる。
本人のスキルが向上していることを実感させることが重要。
・親和欲求
→協同で仕事をする環境を与える。
チーム内でサポートを行うポジションで、たくさんの作業をこなしてもらう。
役に立っている、と実感させることが重要。
自らリーダになることはあまり望んでいない?
・権威欲求
→人を管理して、チームとして結果を出す機会を与える。
目標を達成するための手段を考えさせ、結果を出してもらう。
ゴールまでの道のりを考えさせ、計画させることが重要。これにより出した結果が、本人の欲求を満たすこととなる。
いずれについても、「この人はこれだから、これを任せておけばOK!」と当てはまるとは限りません。
その人の成長段階により、複数の要因が混ざっている場合も多いです。
これもやはり、決めつけではなく本人としっかり話をした上で、どのような作業を振ればよいか、適切な計画を立てていく必要があります。